自己啓発

賢者を見習う:模範となる人から学ぶ人生の物差し

人は誰でも迷います。何を選ぶべきか、何を避けるべきか――その判断に確かな基準がなければ、私たちは簡単に流されてしまいます。

古代ローマの哲人マルクス・アウレリウスは『自省録』の中でこう述べました。

「世の人々の、特に賢者の指導原理をしかと見よ。彼らが何を避け、何を追い求めるのかを」

また、同じストア派のセネカも言います。
「基準にする物差しがなければ、曲がったものをまっすぐにすることはできない」

つまり、私たちが生きる上で必要なのは「物差し」となる模範の存在です。


賢者の役割とは?

賢者は、私たちにとってただの尊敬すべき存在ではありません。彼らは人生における「参照点」として働きます。

  • 間違いを指摘してくれる
  • 思い込みを取り除いてくれる
  • より高い基準を見せてくれる

こうした存在がいることで、自分の判断や行動を振り返り、より良い方向へ修正していけるのです。


誰を賢者とするかは人それぞれ

「賢者」という言葉は、必ずしも哲学者や歴史上の偉人に限りません。

  • 家族:父親や母親の姿勢に人生の基準を学ぶ人もいます。
  • 思想家や作家:本を通じて学び、模範とすることもできます。
  • 宗教的存在:キリスト教徒であれば「イエス様ならどうするだろうか?」という問いが軸になります。
  • 現代のロールモデル:職場の尊敬できる上司や、誠実に生きる友人でもよいでしょう。

重要なのは、自分にとって「この人のようにありたい」と思える模範を持つことです。


賢者を見習う方法

では、どうすれば賢者を見習えるのでしょうか。

  1. 観察する
     その人が「何をするか」だけでなく、「何をしないか」に注目しましょう。行動の選択にこそ価値観が表れます。
  2. 問いかける
     迷ったときには「自分の賢者ならどうするだろう?」と心の中で問いかけてみます。
  3. 言葉を写す
     模範とする人の言葉をノートに書き留め、繰り返し読み返します。マルクス自身も『自省録』でそうしていました。
  4. 小さな模倣から始める
     いきなりすべて真似する必要はありません。賢者の習慣や考え方の一部を、日常の行動に取り入れていきましょう。

賢者を持つことの効果

賢者を見習うことには、次のような効果があります。

  • 判断がぶれなくなる
     模範という基準があることで、選択に一貫性が生まれます。
  • 欲望に流されにくくなる
     賢者が重んじるものを思い出すことで、目先の誘惑を抑えられます。
  • 自分を高められる
     賢者を意識することで、自分の行動をより高い基準に合わせていけます。

「賢者不在」の危うさ

逆に、模範がない場合どうなるでしょうか。

基準がなければ、世間の流行や他人の意見に振り回され、気づけば自分の信念を見失ってしまいます。現代の情報社会では、このリスクが一層高まっています。だからこそ、あえて「誰を模範とするか」を意識的に選ぶことが重要なのです。


まとめ

マルクス・アウレリウスもセネカも、賢者を模範とすることの重要性を説いていました。

  • 賢者は人生の物差しになる存在
  • 誰を賢者とするかは人それぞれ
  • 観察・問いかけ・模倣を通じて学べる

人生に迷いはつきものですが、賢者という基準を持つことで、私たちはより確かな方向へ歩みを進められます。


👉 今日から、あなたの「賢者」を一人思い浮かべてみましょう。その人の姿勢を観察し、「あの人ならどうするか?」と自分に問いかけてみることが、賢く生きる第一歩になります。

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。