本の内容が頭に残らないあなたへ。「教えるつもり」で読むだけで記憶力が上がる理由

「あの本、すごく良かったよ！」 友人にそう勧めたものの、「具体的にどこが良かったの？」と聞かれて言葉に詰まってしまった……。

そんな経験はありませんか？

私たちは普段、本やセミナーの内容を「生徒」として受け身で学びがちです。しかし、それでは知識は右から左へと流れていってしまいます。

この記事では、世界的ベストセラー『7つの習慣』で推奨されている**「劇的に理解を深める読み方」**をご紹介します。

結論から言うと、あなたの役割を「教わる人」から**「教える人（先生）」にチェンジ**してください。

たったこれだけの意識改革で、あなたの記憶力と実践力は驚くほど向上します。その具体的な方法と理由を、コヴィー博士の言葉をもとに解説します。

「生徒」のままでは、知識は身につかない

まず、なぜ私たちは本の内容をすぐに忘れてしまうのでしょうか。 それは、脳が「これは自分だけの知識だ」と認識し、リラックスモード（受け身）になっているからです。

しかし、もし上司から「明日の朝礼で、この本の内容をみんなに講義してくれ」と言われたらどうでしょう？ 必死になってメモを取り、要点をまとめ、自分の頭で考え始めますよね。

コヴィー博士は、この脳のスイッチの切り替えを推奨しています。

「7つの習慣」との関係を生徒（教わる側）から教師（教える側）に転換することを勧めたい。

ただ読むのではなく、「私はこれから誰かに教える先生なんだ」という自覚（インサイド・アウトのアプローチ）を持って情報に触れること。これが学びの質を変える第一歩です。

鉄の掟は「48時間以内に誰かに教えること」

では、具体的にどうすればいいのでしょうか。 コヴィー博士は非常に明確なアクションプランを提示しています。

学んだことを二日以内にほかの人に教えることを前提として読んでほしい。

ポイントは**「2日以内（48時間以内）」**という期限です。 人間の記憶は、時間とともに急速に薄れていきます（エビングハウスの忘却曲線）。記憶が新鮮なうちに「他人に話す」というアウトプットを行うことで、脳はその情報を「重要なこと」として長期記憶に保存しようとします。

誰に教えればいいの？

「教える」といっても、セミナーを開く必要はありません。

• 夕食の時に、パートナーや子供に「今日こんな面白い話を聞いたんだけど…」と話す。
• 同僚とのランチ雑談でシェアする。
• SNSやブログに、読者に向けてわかりやすく要約して書く。

これらすべてが立派な「教育活動」です。

「教える」ことで得られる3つのメリット

「教えるつもり」で学ぶと、単に記憶に残るだけでなく、次のような大きな変化が起こります。

1. 視野が広がる 「相手にどう伝えれば伝わるか？」を考えるため、独りよがりな解釈ではなく、客観的で広い視点を持てるようになります。
2. 理解が深まる うまく説明できない部分は、自分が理解していない部分です。「教える」ことは、自分の理解度のチェックテストにもなります。
3. 実践への意欲が湧く 人に「これ大事だよ」と語った手前、自分もやらないわけにはいきませんよね。教える行為自体が、自分への最強のコミットメント（約束）になるのです。

まとめ・アクションプラン

ただの「物知り」で終わらせず、使える知識にするために。 今回のポイントは以下の3点です。

• 「生徒」の立場ではなく、「先生」になったつもりで情報をインプットする。
• 学んだことは「2日以内」に誰かに話す（教える）ことをルールにする。
• 人に教えることで、記憶の定着率が上がり、自分自身の実践意欲も高まる。

Next Action

今、この記事で読んだ内容を、「今日中に」誰かに話してみてください。 「ねえ知ってる？ 勉強したことを48時間以内に誰かに話すと、頭良くなるらしいよ」 たったこれだけでOKです。

そして、もし「教えるネタ」を探しているなら、やはり**『7つの習慣』**そのものが最高のテキストです。 この本は非常に内容が濃いため、1章ずつ読んで、その都度家族や友人に「講義」してみてください。 読み終わる頃には、あなたは本の読者ではなく、立派な「7つの習慣の実践者」に変わっているはずです。

TAKA

理学療法士/ビール

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理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。