自信を育む唯一の方法とは?|アドラー心理学が示す「勇気づけ」の力
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Taka Knowledge Output
私たちはよく「人生はダンスだ」と言います。
音楽に合わせて軽やかに舞い、パートナーと呼吸を合わせ、流れるように進んでいく。確かに美しいイメージです。
しかし、マルクス・アウレリウスは『自省録』でこう述べました。
「生きる技とはダンスよりもレスリングに似ている。突然の予期せぬ攻撃に応じ、耐え抜く準備が必要だからだ」
ダンスの舞台に乱入してタックルしてくる人はいません。
けれど人生では、まったく予期していなかった出来事が容赦なく襲ってきます。
だからこそ、人生の比喩としてふさわしいのはダンスではなく、レスリングなのです。
レスリングの試合では、相手の動きを完全に予測することはできません。
ときに不意を突かれ、体勢を崩されることもある。
人生も同じです。
こうした「不意打ち」は避けられません。問題はそれにどう応じるかです。
レスリングで勝つためには、華麗な技だけでは足りません。厳しい練習に耐え、不屈の精神を磨く必要があります。
人生も同じ。困難を耐え抜くための「鍛錬」が不可欠です。
マルクス・アウレリウスにとって、それが哲学の役割でした。
哲学とは、
といった実践的な「精神のトレーニング」なのです。
では、日常でどうすれば「レスリング型の強さ」を育てられるのでしょうか。
華麗なダンスのように生きられる瞬間もあります。しかし、本当の人生はレスリングに近い。突然の攻撃に耐え、時に投げ倒されても、すぐに立ち上がる力が求められます。
哲学はその力を養うための「鍛錬の場」。
不屈の意志を磨き、柔軟な判断を身につければ、人生のリングの上で何度倒れても前に進めるのです。