落ち着きは伝染する ― マルクス・アウレリウスと特殊部隊に学ぶリーダーシップ
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ローマの哲人セネカは『倫理書簡集』の中でこう語りました。
「この身に何が起きようとも、悲観せず、嫌な顔もせずに受け止めよう。課された税を喜んで支払うつもりだ。不満や恐怖を私たちに抱かせるものは、すべて人生の税金のようなものである。」
セネカのいう「人生の税」とは、私たちがどんな状況にあっても避けることのできない負担や代償のことです。
現代の私たちにとって「税金」といえば、まず所得税や消費税を思い浮かべるでしょう。支払期になると、多くの人がつい愚痴をこぼします。
しかしセネカはこう諭します。
つまり「税」は社会生活のコストであり、それを受け入れることで安心や便利さが得られているのです。
セネカが本当に伝えたかったのは、人生そのものに課されるさまざまな税です。
どれも「嫌だ」と逃げても避けられるものではありません。
大事なのは、これらを不運や理不尽とみなさないことです。
税のように「必ず支払うもの」と捉えれば、不満や苛立ちから解放されます。
そう思えば、負担も自然と受け入れられるでしょう。
セネカの言葉が示すのは、
人生のどんな恩恵にも必ず代償がついてくる
という現実です。
その「税」を嫌がらず支払うことで、むしろ人生の恵みを存分に味わえるのです。
あなたが今日直面している負担もまた、人生の税のひとつ。
支払うことで得ているものに目を向ければ、心はずっと軽くなるでしょう。