会議はどう乗り切る?100冊のビジネス書から導く“正反対すぎる会議攻略法”まとめ
どうしても会議に出ないといけない時、どうする?
前章では「会議に出る必要はない」というビジネス書のスタンスを紹介したが、とはいえ社会人はどうしても避けられない会議がある。
参加は避けられないなら、何とかしてその時間を有意義にしたいところだ。
そこで今回は、ビジネス書100冊に登場した“会議の攻略法”をまとめて紹介していく。
ただし、今回も例外なくカオスである。
正反対の教えが平然と同居しており、読めば読むほど迷宮に迷い込むので覚悟してほしい。
王道:とにかく発言しろ、タブーでも言え
まず最も多かったのが「積極的に発言しろ」というタイプの教えだ。
『言語化力』では、こう断言されている。
発言する意味がない人間などいない
黙って座っているだけの状態は最もよくない。
何かしら意見を述べることで、自分の存在価値が生まれるというわけだ。
さらに、この発言スタイルを極端に押し進めたのが『死ぬこと以外かすり傷』だ。
言ってはいけないことを言ってしまえ
タブーにも踏み込み、空気を揺らしてこそ会議が意味を持つ──という主張である。
これを実践したら会議室の空気は相当ピリつく気もするが、「やり切る姿勢」が大事らしい。
最前列に座れば効果は10倍になる?
続いての教えは「座る位置」に関するもの。
『年収1億円になる人の習慣』によれば、会議で大事なのは席の選び方だ。
会議・講義・勉強会では、最前列に座る
そして驚くべきはその“効果”の説明。
最前列1回は、最後列の10回分に値する
もはや理由はよく分からないが、最前列に座るだけで効率が10倍になるらしい。
この手の主張は根拠が気になるところだが、勢いのある語り口に押し切られる形で説得力が発生している。
とにかく効果が10倍だと言うのなら、座るだけで生産性が上がるのだから悪い話ではない。
逆張り:会議ではスマホをいじれ
一方で、まったく逆方向の教えも存在する。
堀江貴文氏の本では、繰り返しこう書かれる。
大事な会議でスマホをいじる勇気をもて
『多動力』でも、『時間革命』でもほぼ同じ内容が出てくる。
会議中でも能動的にスマホをいじる
自分に関係ない話に付き合う必要は一切なく、必要なときにだけ集中すればよいという考え方だ。
ただし、これは“クビにならない人”限定のアドバイスである。
多くの社会人が真似したら、その日のうちに人事に呼ばれる可能性は高い。
くれぐれも、実行は自己責任でお願いしたい。
番外編:会議室を神社化するという解決策
100冊読んだ中で最も衝撃を受けたのが『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』に書かれた方法である。
“ろくでもない会議”に呼ばれたら、会議室を神社化してしまおう!
この時点で意味がわからないが、さらに説明が続く。
- 会議室に入ったらホワイトボードなどに触り「よろしくね」と挨拶
- 会議中は“部屋の中で太陽が輝いている”イメージをする
- 終わったら机や椅子に触って「ありがとう」と言う
これらを忠実に実行すると、“ろくでもない会議”に呼ばれなくなるらしい。
たしかに呼ばれなくなるだろう。
むしろ大事な会議にも呼ばれなくなるし、飲み会にも誘われなくなる可能性が高い。
「ろくでもない会議のためなら孤立してもいい」という覚悟を持つ人だけにおすすめしたい。
まとめ:100冊から導かれた“最強の会議術”
最後に、今回紹介した教えをまとめるとこうなる。
会議に出るときは、最前列に座り、タブーをどんどん発言しながらスマホをいじり、祈りを捧げて会議室を神社化するのがよい。
……いや、絶対よくない。
だが、ビジネス書の世界にはこれだけ多様で極端な主張が存在するということだ。
結局のところ、自分の性格と環境に合った“ちょうどよい会議スタイル”を探すのが一番現実的なのだと思う。
