大腿四頭筋深層の解剖と臨床応用:中間広筋・関節筋の役割と治療戦略
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Taka Knowledge Output
筋性疼痛の研究では、ラットを用いた「遅発性筋痛モデル」が広く利用されています。
このモデルにより、筋痛における「神経成長因子(NGF)」の役割が解明されてきました。
NGF(Nerve Growth Factor)は、発生期には神経突起の伸張や侵害受容器の分化を担う重要因子ですが、成体では 侵害受容の修飾 に関わります。
研究で明らかになったこと:
👉 つまり、遅発性筋痛は NGFがC線維を機械感作することで発生 していることが分かります。
興味深いことに、胸腰筋膜にNGFを投与した場合:
👉 胸腰筋膜でのNGF発現が、慢性的な筋筋膜性腰痛の要因のひとつである可能性が示唆されています。
さらに、NGFの増加は ブラジキニン依存的 であることも明らかになっています。
このことから、筋膜性疼痛における末梢因子(ブラジキニン → NGF → C線維感作) という経路が想定されます。
👉 NGFは単なる発生期の因子ではなく、慢性疼痛の維持因子として重要であることが分かってきています。