自己啓発

不眠症ではなく「心配性」を克服しよう|カーネギーが教える安心して眠るための思考法

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眠れない原因は「不眠症」ではなく「心配」

眠れない夜——。
「また眠れなかった」「このままでは体を壊す」
そう思えば思うほど、目が冴えてしまうことがあります。

しかし、デール・カーネギーの『道は開ける』で紹介されている
シカゴ大学の教授 ナサニエル・クライトマン博士 は、
そんな悩みを抱える私たちにこう断言しています。

「不眠症で死んだ人はいない。」

これは、単なる励ましの言葉ではありません。
博士は、睡眠研究の第一人者として
科学的根拠に基づいてこの結論を出したのです。


「眠れない」は“思い込み”であることが多い

クライトマン博士によると、

「不眠症を訴える人の多くは、実際には本人が思っているよりも
ずっとたくさん眠っている。」

つまり、「私は一睡もできなかった」と感じていても、
実際には数時間の睡眠をとっていることが多いのです。

睡眠中に意識が浅くなると、
「起きていた」と錯覚してしまうため、
本人は「全く眠れなかった」と信じてしまいます。

しかし、脳と体は確実に回復のプロセスに入っているのです。


有名な哲学者の“勘違いエピソード”

デール・カーネギーは、
この「思い込み」の典型例として
19世紀の思想家 ハーバート・スペンサー の逸話を紹介しています。

スペンサーは、自分が不眠症であることを
いつも嘆き、周囲の人をうんざりさせていました。

ある夜、彼はオックスフォード大学の セイス教授
同じホテルの部屋に泊まりました。

翌朝、スペンサーはこう言います。

「一睡もできなかった。」

ところが、実際に一睡もできなかったのはセイス教授の方でした。
なぜなら、スペンサーが一晩中いびきをかいていたからです。

つまり、本人は眠っていたのに、
「自分は眠れていない」と思い込んでいただけだったのです。


不眠を悪化させる最大の要因は「心配」

この話からも分かるように、
**眠れない夜の最大の敵は“不眠”そのものではなく、“心配”**です。

「眠れないと明日困る」
「このままでは健康を害するかも」
そう考えるほど、脳は覚醒状態になり、
余計に眠れなくなります。

クライトマン博士はこう述べています。

「体力が衰える原因は、不眠症そのものではなく、
不眠を恐れる心配である。」

つまり、「眠れない」ときに最も必要なのは、
眠りへの過剰な執着を手放すことなのです。


「眠れなくても大丈夫」と考えるだけで楽になる

もし今夜眠れなかったとしても、
「体は横になって休んでいるから大丈夫」と
自分に言い聞かせてみましょう。

横になって目を閉じているだけでも、
体の緊張はほぐれ、心拍数が落ち着き、
エネルギーは回復します。

眠ろうと「努力」するほど、脳は逆に活発になります。
だからこそ、眠れない夜は「休息の時間」と割り切ることが大切です。


デール・カーネギーの助言:「心配を手放せば眠れる」

カーネギーは著書の中で繰り返し述べています。

「心配をなくすことができれば、体の多くの不調は自然に癒える。」

不眠の多くは、
心の中で“心配の再生ボタン”を押し続けていることが原因です。

眠れない夜は、
「眠ること」ではなく、「心を休ませること」に意識を向けましょう。
それだけで、不眠という悩みは驚くほど軽くなります。


眠れない夜に試したい3つの習慣

① 「眠れなくてもいい」と言葉にする

自分に「寝なくても大丈夫」と言い聞かせることで、
脳の緊張がゆるみます。

② 呼吸に意識を向ける

1分間だけゆっくり呼吸に集中しましょう。
不安な思考が消え、自然と眠気が訪れやすくなります。

③ 感謝のリストを書く

「今日あったよかったこと」を3つ書き出すと、
不安が安心に変わり、心が穏やかになります。


まとめ:眠れない夜こそ、心を整えるチャンス

  • 不眠症よりも「心配」が体を疲れさせる
  • 実際には、本人が思っているより多く眠っている
  • 「眠れない」と焦るほど、眠れなくなる
  • 横になって休むだけでも十分に回復できる
  • 不眠を恐れず、心配を手放すことで自然に眠れる

デール・カーネギーが伝えたのは、
「眠りとは努力ではなく、安心から生まれるもの」だということ。

眠れない夜にすべきことは、
眠ろうとすることではなく、
心配を手放すことなのです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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