自己啓発

ブレない人になるには?コヴィーに学ぶ「原則中心」の生き方に必要な3つの条件

taka

「嘘をつかない」「人に親切にする」といった正しい原則を守って生きたいと思っているのに、忙しさやプレッシャーに負けて、つい感情的に振る舞ったり、易きに流れたりしてしまうことはありませんか?

頭では「どうすべきか」わかっているのに、実行できない。 その原因は、あなたの意志が弱いからではありません。**「原則を守るための基礎体力」**が不足しているからです。

世界的な名著『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィーは、原則中心の人生を生きるためには、ただ原則を知るだけでなく、**「主体性」「正しいパラダイム」「独自の貢献(ビジョン)」**の3つが揃わなければならないと説いています。

私は理学療法士として、身体の構造を見ていますが、これは「良い姿勢(原則)」を保つために「体幹の筋力(主体性)」と「進むべき方向(ビジョン)」が必要なのと全く同じ理屈です。

この記事では、ブレない自分を作るために不可欠な3つの要素について解説します。 結論をお伝えすると、「自分が人生で何を成し遂げたいか(目的地)」が見えて初めて、人は原則というコンパスを持って歩き出せるのです。

原則を知っているだけでは「宝の持ち腐れ」

コヴィー博士の言葉を紐解いていきましょう。

自分の主体性を意識し、それを育てていかなければ、原則中心の生き方はできない。

「原則」とは、重力のように不変のルールのことです(誠実、公正、貢献など)。 しかし、いくら素晴らしいコンパス(原則)を持っていても、それを持って歩く**「足腰(主体性)」**が弱ければ、一歩も進めません。

主体性=心の筋力トレーニング

「主体性」とは、状況に反応するのではなく、自分の価値観に基づいて選択する能力のことです。 理学療法のリハビリで言えば、これは**「体幹の筋肉(コア)」**にあたります。

  • 主体性がない(筋力が弱い): 重力(環境や他人の意見)に負けて、姿勢が崩れる。
  • 主体性がある(筋力が強い): どんな重力がかかっても、自分を支え、良い姿勢(原則)をキープできる。

原則中心で生きるには、まず日々の小さな約束を守るなどして、この「心の筋力」を鍛え上げる必要があります。

歪んだレンズでは「北」が見えない

次に必要なのが「パラダイム(ものの見方)」の自覚です。

自分のパラダイムを自覚し、それをどのように変えれば原則に合わせられるかを理解して初めて、原則中心の人生を生きられる。

もし、あなたが掛けているメガネ(パラダイム)がひどく汚れていたり、歪んでいたりしたらどうでしょう? コンパスの針が「北」を指していても、それを読み間違えてしまいます。

「自分は被害者だ」「世の中は敵だらけだ」 こうした歪んだパラダイムを持っていると、いくら原則に従おうとしても、行動がズレてしまいます。常に自分のレンズを磨き、原則という「現実」にピントを合わせ続ける努力が必要です。

目的地のない船は漂流するだけ

そして最後にして最大の条件が「貢献(ビジョン)」です。

あなた独特の貢献をありありと思い描きフォーカスすることができなければ、原則中心の人間にはなれない。

ここが非常に重要です。 コンパス(原則)があり、エンジン(主体性)があっても、**「どこへ行きたいか(目的地)」**がなければ、船は海の上をただグルグル回るだけです。

リハビリにおける「目標」の力

患者さんのリハビリでも、「ただ歩けるようになりましょう」では頑張れません。 「孫と一緒に公園に行きたい」「またゴルフがしたい」という**「その人独自の貢献や楽しみ(ビジョン)」**がありありとイメージできた時、初めて辛いリハビリ(原則に従った地道な努力)を継続できるのです。

「自分はこの命を使って、誰に、どんな貢献をしたいのか?」 このビジョンが明確であればあるほど、私たちは目先の誘惑に負けず、原則に従って強く生きることができるようになります。


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まとめ・アクションプラン

今回の記事の要点をまとめます。

  1. 原則中心に生きるには、それを実行するエンジンとなる「主体性(心の筋力)」を育てなければならない。
  2. 自分の見方(パラダイム)が歪んでいないか常にチェックし、原則に合わせる努力が必要。
  3. 「自分独自の貢献(ビジョン)」という目的地があって初めて、原則というコンパスが役に立つ。

Next Action:あなたの「貢献」を妄想しよう

ブレない軸を作るために、今日寝る前に布団の中で、次のことを具体的にイメージ(妄想)してみてください。

「自分の葬儀の弔辞で、大切な人たちから何と言われたいか?」

  • 「彼はいつも笑顔で周りを明るくする人だった(貢献)」
  • 「彼女は困難な時こそ頼りになるリーダーだった(貢献)」

そのイメージこそが、あなたの目指すべき「貢献」であり、原則中心の生き方を支えるエネルギー源になります。 この人生の目的地を見つけるための具体的なワークについては、**『7つの習慣』**の「第2の習慣」に詳しく書かれています。人生の迷子にならないために、ぜひ一読をお勧めします。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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