『7つの習慣』が最も重視する“原則中心パラダイム”とは?──揺らがない判断軸を持つために
“原則中心”とは何か?──『7つの習慣』の核にある考え方
『7つの習慣』を読むと、「原則」という言葉が何度も登場します。
著者であるスティーブン・R・コヴィー博士は、原則こそが生き方の土台となり、私たちが混乱する時代においてもブレない指針になると語っています。
私自身、学びを深めるほどに「原則に立ち返ること」の重要性を強く感じるようになりました。
この記事では、原則とは何か、それを中心に置くパラダイムがなぜ重要なのかを整理していきます。
コヴィー博士による「原則」の定義
コヴィー博士は原則について、次のように述べています。
「私の言う原則は難解でも宗教的でもない。自明のものであり、誰でも日常生活の中で有効性を確認できるものばかりだ。」
つまり原則とは、
✔ 難しい理論ではなく
✔ 誰もが理解できて
✔ いつの時代も変わらない
**“普遍的な法則”**のこと。
たとえば、重力の法則が常に働くように、
人間関係や人生にも変わらない“法則”が存在する、という考え方です。
生活の中にある「変わらない真理」──それが原則
原則は、目に見えないけれど確実に作用している法則のようなものです。
● 人間関係における原則
- 誠実であること
- 正直であること
嘘をつき続けたり、約束を破り続けると、信頼関係は必ず壊れます。
どれだけ言い訳をしても、「誠実・正直」という原則から外れる行動をすれば、その結果は必ず返ってきます。
● 自分自身の生き方における原則
- 計画性
- 貢献
- 可能性への信頼
たとえば、投げやりな生活を続けていれば、自己成長は停滞し、周りにも貢献できません。
「やればできる」という可能性の原則が働く前に、自分で閉ざしてしまうことになります。
原則は目に見えませんが、いつでもそこにあり続けます。
そして、そこから外れた判断をすれば、人生は少しずつ不安定になります。
あなたのパラダイムは“原則に沿っている”だろうか?
パラダイムとは、物事を見る“レンズ”のようなものでした。
そして、そのレンズが原則に沿っているかどうかで、行動や結果は大きく変わります。
● 原則に反したパラダイムの例
「私にはそんな能力はない」
→ これは“可能性”の原則に反しています。
「どうせ誰も自分を認めてくれない」
→ これは“成長”や“影響の輪”の原則に基づいていません。
こうした思い込みは、事実ではなく“パラダイム”。
しかし私たちは、ついそのパラダイムを「真実」だと思ってしまいます。
原則中心パラダイムとは、“揺らがない判断軸”を持つこと
原則を中心に置くとは、
その時々の感情や状況に振り回されず、普遍的な原則に沿って判断すること。
たとえば…
- 誠実さを優先する
- 正直であるかどうかで判断する
- 他者に貢献できるかを基準にする
- 自分と相手の可能性を信じる
- 長期的に正しい選択かどうかを考える
こうした基準は、流行にも価値観の変化にも影響されません。
だからこそ、人生の“土台”として安定します。
原則中心で判断すれば、迷いや不安は減っていく
原則中心で考えるメリットはたくさんあります。
● ① 自分の判断が一貫する
状況が変わっても、原則が軸になるのでブレません。
● ② 他者との関係が安定する
誠実・正直を中心に置けば、自然と信頼関係が積み上がります。
● ③ 自分を過小評価しなくなる
「可能性」の原則に従えば、「どうせ無理だ」という思い込みが減っていきます。
● ④ 長期的な成功につながる
短期的な感情ではなく、普遍的な原則に基づく選択は、結果として長期の成果につながります。
『7つの習慣』が長く読み継がれているのは、こうした“普遍性”があるからだと思います。
今日の判断は、どの原則に基づいていただろう?
最後に、コヴィー博士が投げかける重要な問いをそのまま残しておきます。
「それは原則に沿っているだろうか?」
そしてもうひとつ、私が記事を書きながら自分に問いかけた質問があります。
「今日の私は、どの原則を基準に判断しただろうか?」
- 誠実さに基づいていたか
- 正直さを優先できたか
- 誰かに貢献できる行動を選べたか
- 自分や相手の可能性を信じられたか
判断基準を原則に戻すだけで、日々の行動がガラッと変わります。
まとめ──原則中心で生きると、迷いが減り、人生が安定する
- 原則とは、時代を超えて変わらない普遍的な法則
- 誠実・正直・貢献・可能性といった価値が含まれる
- 原則に反するパラダイムは、自分の可能性を閉ざしてしまう
- 原則を中心に判断することで、迷いが減り、関係が安定する
原則中心で生きることは、派手ではないけれど、確かな土台をつくる方法です。
この記事が、今日のあなたの判断基準をひとつ見直すきっかけになれば嬉しいです。
