自己啓発

建設的な人生の目的をもつことが幸福への第一歩|アドラー心理学の視点から

taka

私たちは生きていく中で「何のために生きるのか」「自分はどこへ向かっているのか」といった問いに直面します。心理学者アルフレッド・アドラーは、人が困難に向き合うとき、その人のライフスタイル――すなわち生き方の傾向や人生観――が表れると述べました。

特に子どもを観察すると、人生の課題に出会ったときに、次の3つが見えてくるとアドラーは指摘しています。

  1. 勇気があるかどうか
  2. 他者への共感力をもっているかどうか
  3. 建設的な人生の目的をもっているかどうか

この3つは大人にとっても大切な視点です。今回は、その中でも「建設的な人生の目的をもっているか」という点に焦点をあて、日常生活や仕事、子育てにどう活かせるかを考えてみましょう。


建設的な目的とは何か

建設的な人生の目的とは、「自分自身だけでなく、他者や社会にとってもプラスになる方向へ進もうとする意図」を指します。単なる自己満足や利己的な目標ではなく、周囲と共により良い未来を築こうとする目的です。

例えば、「お金を稼ぐ」という目標自体は中立的ですが、それを「家族を安心させたい」「社会に貢献できる事業を立ち上げたい」といった形にすると建設的な目的になります。逆に「誰かを見返したい」という動機では、一時的にはエネルギーになるかもしれませんが、長期的には不満や対立を生みやすくなります。


勇気と共感が支える人生の目的

アドラー心理学では「勇気」が大きなテーマです。建設的な目的を掲げても、困難や失敗に直面するのは避けられません。そのときに必要なのが「やってみよう」と一歩を踏み出す勇気です。

さらに、他者への共感力も欠かせません。共感力があると、自分だけでなく周囲にとって価値のあるゴールを設定できます。これは子育てや職場のチームづくりにも直結します。

例えば子どもに「テストで良い点を取りたい」という目的があったとします。その背後に「親を喜ばせたい」「将来役立てたい」という他者や未来を意識した動機があると、より建設的な目標になります。


日常生活での応用

建設的な目的を意識すると、日々の行動が大きく変わります。

  • 職場での行動
    「出世したい」という目的だけでなく、「同僚が働きやすい環境をつくりたい」と考えることで、周囲の信頼を得ながら成果を出せます。
  • 家庭での関わり
    子どもに「もっと勉強しなさい」と言う代わりに、「学ぶことは将来、あなたや社会にどんな役に立つかな?」と建設的な視点を促すと、内発的な動機を育てられます。
  • 自分自身の成長
    ダイエットや資格取得などの自己目標も、「自分のため」から「家族や社会のため」に目的を広げることで、長続きしやすくなります。

まとめ

アドラー心理学の観点から、人が幸福に生きるためには「建設的な人生の目的」を持つことが欠かせません。それは、勇気と共感力に支えられた、自分と他者にとって価値のある目標です。

もし今、人生の方向性に迷いがあるなら「この目的は自分だけでなく誰かのためになるか?」と問いかけてみてください。その問いが、より豊かで意味のある人生を築く第一歩になるはずです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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