なぜ褒められても不安なのか?「他人の評価」と「本当の自信」の決定的な違い
「周りからは評価されているのに、なぜか自信が持てない」 「『自分を愛そう』と言われても、ダメな自分ばかり目について好きになれない」
そんなモヤモヤとした不安を抱えていませんか?
SNSで「いいね」をもらったり、上司に褒められたりすると、一瞬は嬉しくなります。でも、すぐに「次はダメかもしれない」という不安が襲ってくる……。
それは、あなたが求めているのが「他者からの評価」であって、根っこにある「自分への信頼」がグラついているからかもしれません。
この記事では、世界的ベストセラー『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士の言葉をヒントに、他人に左右されない**「本当の自尊心」**の作り方について解説します。
結論から言うと、自分を好きになるために必要なのは、他人からの称賛ではなく、**「自分自身との約束を守ること」**です。
この記事を読めば、なぜ「自分に厳しくすること」が、結果として「自分を愛すること」につながるのか、そのパラドックス(逆説)が解けるはずです。
多くの人が陥る「自尊心」の勘違い
私たちはよく、「ありのままの自分を愛そう」「自分を許そう」という言葉を耳にします。 もちろん、自分を責めすぎるのは良くありません。しかし、ただ自分を甘やかすことが「自尊心」を高めるわけではありません。
コヴィー博士は、自尊心の正体についてこう断言しています。
自分をコントロールできている人、本当の意味で自立している人だけが、真の自尊心を持つことができる。
これはどういうことでしょうか。
「自分株式会社」の社長と社員
あなたの中に、「社長(命令する自分)」と「社員(実行する自分)」がいると想像してください。
- 社長:「よし、今朝は早起きして勉強するぞ!」
- 社員:「眠いから二度寝しちゃおう…(命令無視)」
- 社長:「ダイエット中だからお菓子は我慢だ!」
- 社員:「一個だけならいいよね…(命令無視)」
もし、部下が社長の指示を毎回無視していたら、社長はその部下を信用するでしょうか? しませんよね。「こいつはダメな奴だ」と評価を下げるはずです。
これと同じことが、あなたの心の中で起きています。 自分で決めたことを自分で守れない(コントロールできない)状態が続くと、無意識のうちに**「私は自分の約束すら守れない人間だ」**という自己評価が定着してしまいます。
これでは、いくら他人に褒められても、自信が持てるはずがありません。
「自立」こそが、最強のメンタルを作る
では、どうすれば失われた自尊心を取り戻せるのでしょうか。 答えはシンプルです。**「自分をコントロールする力(自制心)」**を取り戻すことです。
コヴィー博士の言う「本当の意味で自立している人」とは、他人に頼らない人という意味ではありません。 **「自分の衝動や感情、気分に流されず、自分で決めた価値観に従って動ける人」**のことです。
- 「疲れているけど(気分)、決めた通りジムに行く(意志)」
- 「腹が立つけど(感情)、冷静に話し合う(理性)」
このように、自分を律することができた瞬間、あなたの中の社長は社員をこう評価します。 「お、今日の自分はやるじゃないか。信頼できるな」
この「自分への信頼感」の積み重ねこそが、誰にも奪われない**「真の自尊心」**なのです。
小さな約束から始めよう
「自分をコントロールするなんて、難しそうだ」と身構える必要はありません。 いきなり大きな目標を立てるから、守れずに自信を失うのです。
最初は、絶対に守れる「小さな約束」から始めてみてください。
- 朝、起きたら一杯の水を飲む。
- 靴を脱いだら揃える。
- 1日1ページだけ本を読む。
他人が見たら笑うような小さなことでも構いません。 重要なのは、内容ではなく**「自分で決めて、自分が実行した」という実績**です。
「私は自分との約束を守れる人間だ」 この感覚が育ってくれば、他人に何を言われようと揺らがない、鋼のメンタルが手に入ります。
まとめ・アクションプラン
本当の自信は、外から貰うものではなく、内側から湧き出るものです。 今回のポイントは以下の3点です。
- 他人の評価に依存しているうちは、本当の安心感(自尊心)は得られない。
- 自分との約束を破り続けると、無意識に自分を軽蔑してしまう。
- 欲望や気分をコントロールし、自分を律することで初めて、自分を好きになれる。
Next Action
今日から1週間、**「自分との小さな約束」**を1つだけ設定し、それを死守してみてください。
おすすめは**「決まった時間に起きる」か「寝る前にスマホを見ない」**です。 もし達成できたら、寝る前に「よくやった!約束を守ったね」と自分を思いっきり褒めてあげましょう。
このプロセスは、『7つの習慣』の中で「私的成功(第1~第3の習慣)」として紹介されています。 もし、「もっと自分を好きになりたい」「ブレない自分軸を作りたい」と感じているなら、ぜひ**『7つの習慣』**を手に取ってみてください。あなたの人生を支える、一生モノの自信を作るための教科書になるはずです。
