自己啓発

「年収は高いけど孤独」な人の末路。仕事だけ頑張ればいいという大きな勘違い

taka

「俺はこれだけ稼いでいるんだから、家のことは任せたぞ」 「今は健康より仕事が大事な時期なんだ」

仕事に打ち込むあまり、このような**「引き換え条件」**を自分や家族に突きつけていませんか?

私たちは心のどこかで、「一つの分野(仕事)で大成功すれば、他の分野(家庭や健康)のマイナスは帳消しにできる」と信じています。

しかし、理学療法士として多くの患者さんの人生の後半戦を見てきた私から言わせてください。 その計算は、合いません。

どんなに立派な豪邸を建てても、そこに住む家族がいなかったり、ベッドから起き上がれない体になってしまったりしては、何の意味もないからです。

この記事では、コヴィー博士の言葉をヒントに、**人生における「取り返しのつかないバランス崩壊」**について解説します。

結論をお伝えします。 人生は「足し算」ではありません。 どれか一つでも「ゼロ(破綻)」になれば、人生全体の答えも「ゼロ」になってしまう掛け算なのです。

「一点豪華主義」の脆さ

今回のテーマである文章には、私たちが陥りがちな思考の罠が指摘されています。

私たちは心のどこかで、一つの分野で成功すれば別の分野で失敗しても補えるはずだと思っている。(中略)場合によっては、少しの間ならばそれもあるかもしれない。

確かに、短期的には通用することもあります。 「今月は大きなプロジェクトがあるから、家のことはできない!」という1ヶ月なら、家族も許してくれるでしょう。

しかし、これを10年続けたらどうなるでしょうか?

上半身だけムキムキのボディービルダー

これを体に例えてみましょう。 ベンチプレスばかりして「上半身はムキムキ」だけど、「足腰はガリガリ」で「内臓はボロボロ」という人がいたらどう思いますか? 「強そう」とは思いませんよね。**「いつか倒れるな」**と心配になるはずです。

人生も同じです。 「仕事(上半身)」だけを極端に鍛えて、「家庭(足腰)」や「健康(内臓)」を放置すれば、いつか必ずバランスを崩して転倒します。 そして、人生における転倒は、骨折程度では済まないことが多いのです。

仕事のトロフィーで「家庭の穴」は埋まらない

コヴィー博士は、厳しい現実を突きつけます。

しかしいくら仕事で成功しても、破綻した夫婦関係を補えるだろうか。

想像してみてください。 あなたが社長賞を取って、大きなトロフィーを持って帰宅しました。 しかし、家の中は冷え切っており、妻(夫)は口を聞いてくれず、子供は部屋に閉じこもっている。

あなたは、そのトロフィーを抱いて、一人でリビングで喜びを感じることができるでしょうか? 仕事の成功(社会的評価)と、家庭の幸福(愛と信頼)は、通貨が違います。 ドルで日本円の借金を返せないように、仕事の成果で家庭の不満を返済することはできないのです。

「健康」と「人格」は全ての土台

さらに、もっと根本的な問題があります。

病気になってしまったら元も子もないし、仕事ができても人格の弱点をカバーできるものではない。

体は「資本」ではなく「命」

「若い頃の不養生」を、晩年の財産で買い戻すことはできません。 私のリハビリ現場でも、脳卒中で倒れた企業の重役さんが、「全財産を払うから、元の体に戻してくれ」と涙ながらに訴える姿を見てきました。

また、「仕事はできるけど、性格が最悪(人格の欠如)」な人は、最終的に周りから人が離れていき、仕事の成功さえも失います。

「バランス」とは、単なる時間の配分ではありません。 「これを失ったら全てが終わる」という重要事項を守り抜くことなのです。


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まとめ・アクションプラン

記事の要点をまとめます。

  1. 仕事の成功で、家庭や健康の失敗を帳消しにすることはできない(通貨が違う)。
  2. 人生は「掛け算」。仕事が100点でも、家庭や健康が0点なら、幸福度は0になる。
  3. 本当に効果的な人生とは、特定分野の突出ではなく、全体の「バランス」にある。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがありますが、人生においては**「全兎(仕事・家庭・健康)を追わない者は、全てを失う」**が正解かもしれません。

完璧を目指す必要はありません。ただ、**「放置」**をやめるだけでいいのです。

Next Action:タイヤの空気圧チェック

人生を車に例えてみましょう。4つのタイヤの空気圧をチェックしてください。

  1. 仕事
  2. 家庭(人間関係)
  3. 健康
  4. 精神(自分の時間)

今、パンク寸前のタイヤはありませんか? もし「家庭」の空気が抜けているなら、今週は仕事を少しセーブしてでも、家庭というタイヤのメンテナンス(会話や食事)を優先してください。 それが、長く走り続けるための唯一のドライビングテクニックです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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