「難しいことではなく簡単なことを毎日続けよ」—新渡戸稲造『修養』に学ぶ、継続の極意
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Taka Knowledge Output
私たちは何かがうまくいかないとき、つい「誰かのせいだ」「環境が悪い」と外に原因を求めてしまいます。しかし古代ストア派の哲学者エピクテトスは『語録』でこう教えています。
「われわれが自ら理性的な判断を拒み損なうことはあっても、外部のものがわれわれの理性的判断を妨げ阻むことはできない」
つまり、私たちの心を乱すのは出来事そのものではなく、それをどう判断するかという自分自身の態度なのです。
エピクテトスの教えを実践するには、まず「他人や物事のせいにしない」練習から始めるのが効果的です。
こうして一つひとつ、自分の判断と責任に立ち返ることが、心を鍛える訓練になります。
「一日中、誰も何も責めない」というのは難しいかもしれません。そこで次のステップを試してみましょう。
短い時間でも「自分の責任に引き受ける」ことを意識すれば、それだけで生きる技は向上します。
責任を自分に引き受けると、次のような変化が訪れます。
これは「被害者意識」を手放すことでもあります。外に敵を探す代わりに、自分の判断を磨き続ける――それが、自由で揺るがない人生につながります。
エピクテトスが教えるのは、「心を乱す原因は外部ではなく自分自身の判断にある」ということです。他人や環境を責める代わりに、自分の理性的な判断に責任を持つこと。それを実践できた分だけ、私たちはより強く、主体的に生きられるようになるのです。