「なりたい自分」に会いに行こう──デール・カーネギーに学ぶ“職業選択の正しい調べ方”

本当にその仕事をしたいなら、“現場の声”を聞け

私たちは、職業を選ぶときに「イメージ」や「憧れ」で判断しがちです。
しかし、実際の仕事には想像できない現実や苦労があるもの。

デール・カーネギーは、『道は開ける』の中でこう勧めています。

「職業を選択する際には、その職業に就いている人に質問しよう。」

たとえば建築家になりたいなら、建築家に。
教師になりたいなら、現役の教師に。
企業家を目指すなら、実際に会社を経営している人に会いに行くのです。

たった30分の会話が、数年分の迷いを解決してくれるかもしれません。

カーネギーが提案する“4つの質問”

カーネギーは、実際に専門家に尋ねるべき具体的な質問例を挙げています。
それが、次の4つです。

1️⃣ もう一度人生をやり直せるなら、やはりこの職業を選びますか？
2️⃣ 私を見て、この仕事で成功すると思われますか？
3️⃣ この分野を学んでも、私が実際に職業にできる可能性はありますか？
4️⃣ 平均的な能力なら、最初の5年間でどのくらいの収入が得られますか？

これらの質問は、理想と現実のギャップを埋めるためのもの。
本を読むより、ネットで検索するより、
“現場の声”ほど信頼できる情報はありません。

「聞きに行く勇気」が、人生を変える

多くの人は、「そんな偉い人に会うなんて無理」と思ってしまいます。
しかし、カーネギーは言います。

「大人は、若者に助言するのが好きだ。」

実際、現場で働く人たちは、
自分の経験を真剣に聞いてくれる若者に対して驚くほど親切です。

10人にお願いすれば、そのうち1人は必ず応じてくれる。
その1回の面談が、あなたの進路を大きく変えることがあります。

一人で行くのが不安なら、“仲間と一緒に”

もし一人で訪問するのが怖いなら、
同じ志を持つ友人と一緒に行きましょう。
一緒に話を聞けば、緊張も和らぎますし、
異なる視点から質問を補い合うこともできます。

もしそれも難しいなら、家族──特に父親や母親と同行しても構いません。
大切なのは、「実際の声を聞く」という行動を起こすこと。

なぜ“直接聞くこと”が大切なのか？

① 現実を知ることで、理想が具体化する

その仕事にどんな喜びと苦労があるのか。
自分の想像とのギャップを知ることで、
「本当に続けられるかどうか」が見えてきます。

② 人とのつながりが生まれる

会いに行く過程で、
未来のメンターやチャンスに出会うこともあります。
人脈は、キャリアを築く最大の財産です。

③ “自分で決めた”という確信が得られる

自分で調べ、直接話を聞いたうえで選んだ道なら、
たとえ困難があっても「納得して進める」強さが生まれます。

成功者は皆、早い段階で“リアル”を学んでいる

カーネギーが伝えたかったのは、
「情報を待つのではなく、自ら取りに行く姿勢」でした。

本やネットの記事も役立ちますが、
それらは“間接的な知識”に過ぎません。

実際に働いている人に会い、
肌で感じるリアリティこそが、本物のキャリア教育です。

まとめ──“聞く勇気”が、後悔しない人生をつくる

✅ 職業を選ぶ前に、その道の先輩に話を聞こう。
✅ 4つの質問で、理想と現実の差を知る。
✅ たった30分の対話が、あなたの人生を変えるかもしれない。

デール・カーネギーはこう言いました。

「自分の人生に大きな影響をおよぼす決定をしているのだから、
時間をとって相談してもらわなければ、きっと後悔するだろう。」

“話を聞きに行く勇気”は、あなたの未来への最高の投資です。

TAKA

理学療法士/ビール

YouTubeContact

理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。