🕰️ 時間はお金である――18世紀の言葉が、今なお響く理由

■ 「時間はお金」という言葉の原点

「Time is money（時間はお金である）」という言葉を初めて提唱したのは、アメリカ建国の父のひとり、ベンジャミン・フランクリンです。
1748年に発表された『若き職人への助言（Advice to a Young Tradesman）』の中で、彼は次のように述べています。

「働いて1日に10シリング稼げる者がいるとしよう。その人が半日を怠けて過ごすなら、実際には5シリングを失ったことになる。」

この言葉は単なる経済的な比喩ではなく、時間の使い方が人生そのものを左右するという深いメッセージを含んでいます。

■ 「使った時間」＝「見えない出費」

現代でも、私たちは多くの時間を「見えない形」で浪費しています。
たとえば、SNSをなんとなく眺めていた1時間。
それは休憩という名の「出費」かもしれません。

もしあなたが1時間で3,000円の価値を生み出せる人だとしたら、その時間を惰性で過ごすことは、3,000円を捨てているのと同じです。

つまり、「お金がない」と嘆く前に、「時間の使い方を見直す」ことこそ、最も確実な自己投資なのです。

■ 「怠け」よりも「目的のない過ごし方」が危険

フランクリンが警告したのは、単なる怠惰ではなく「無意識に時間を浪費すること」です。
働くことをやめること自体が悪いのではなく、目的を持たずに時間を手放すことが問題なのです。

現代のビジネスパーソンに置き換えるなら、

• 意味のない会議に参加する
• 惰性でSNSを更新する
• 目的のない残業をする

これらはすべて、「時間という資産」を削る行為だと言えるでしょう。

■ 時間を「資産」として扱うという発想

フランクリンは、時間を「お金のように管理すべきもの」として捉えました。
そしてこの考え方は、現代のタイムマネジメント（時間管理）や生産性向上の原点でもあります。

投資家が資金を運用して利益を生み出すように、私たちも時間を「運用」することで人生のリターンを高められます。
たとえば――

• 通勤時間を学習時間に変える
• 朝の1時間を自己成長に使う
• SNSを発信の場として活用する

このように時間を「消費」ではなく「投資」に変える工夫が、人生を豊かにするカギです。

■ 「お金」よりも貴重な「時間」

お金は失っても、また稼ぐことができます。
しかし時間は、一度失えば二度と取り戻せません。
だからこそ、時間をお金以上に大切に扱うべきなのです。

フランクリンの言葉を現代風に言い換えるなら、

「あなたの1時間は、あなたの未来への投資額だ。」

どんなに忙しくても、自分の時間をどう使うかを意識すること。
それこそが、最も確実な「成功への第一歩」と言えるでしょう。

■ まとめ：「時間＝お金」は、人生の原理原則

ベンジャミン・フランクリンのこの一節は、約300年経った今でも古びることがありません。
それは「時間の価値」を理解することが、どんな時代でも人の成長と幸福の土台だからです。

今日からできる小さな一歩として、

• 無駄な時間を10分減らす
• その10分を学びや休息に使う

それだけでも、1年後の自分は確実に変わります。

「時間はお金である」――この言葉を思い出すたびに、自分の1時間をもっと大切に使いたいと思えるはずです。

TAKA

理学療法士/ビール

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理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。