偽善を捨て、誠実に生きる──『菜根譚』に学ぶ「本当の人格者」とは
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Taka Knowledge Output
セネカは悲劇『オエディプス』の中でこう述べています。
「嘆いても不幸は重くなるばかりだ。王にふさわしいのは、逆境に正面から立ち向かうことだ。」
つまり、人の真価は順調なときではなく、むしろ苦しい状況でこそ明らかになるということです。
チャールズ・シュワブ社のCEO、ウォルター・ベッティンガーは、採用面接で独特なテクニックを用いることで知られています。候補者を朝食に連れていき、レストラン側にわざと注文を間違えてもらうのです。
その目的はシンプルです。
小さなトラブルにどう対処するかで、その人の本質が見えるというわけです。
人は逆境に直面したとき、大きく二つの態度をとります。
セネカが説いたのは後者の態度です。苦境でこそ「逃げるのではなく立ち上がる」ことが、人間の真価を示すと。
逆境と聞くと大きな災難や試練を思い浮かべがちですが、実際は日常の些細な出来事で人格は試されています。
こうした場面での反応が積み重なって、その人の信頼や人間性を形づくるのです。
セネカの言葉とウォルター・ベッティンガーの採用テクニックが教えてくれるのは、**逆境やトラブルは「人の真価を映す鏡」**だということです。
順調なときの姿勢よりも、思いがけない困難にどう対応するか――そこに本当の人格が現れます。
今日からあなたも、小さなトラブルを「真価を示すチャンス」として捉えてみませんか?