自己啓発

まず信頼されよ。そののち勇気づけよ|アドラー心理学が説く教師の第一歩

taka

教師や親として子どもと関わるとき、私たちはつい「指導する」「正しい行動を教える」ことに意識を向けがちです。
しかし心理学者アルフレッド・アドラーは、教育の出発点についてこう述べています。

教師の一番初めの仕事は、子どもから信頼されることだ。
そして、そのあとで勇気づけることができればよい。

つまり、教育の第一歩は「信頼関係」を築くこと。信頼がなければ、どんな言葉も子どもには届かないのです。


信頼されない教師の言葉は響かない

子どもは敏感に大人の姿勢を感じ取ります。
もし教師や親が子どもを見下し、支配しようとしていると感じれば、どんなに立派なアドバイスも心には届きません。

  • 「また怒られるから黙っておこう」
  • 「どうせ先生は自分を理解してくれない」
  • 「親は味方じゃない」

このように思ってしまえば、勇気づけどころか、子どもは閉ざされてしまいます。


信頼を得るために必要なこと

では、教師や親が子どもから信頼を得るためには何が必要でしょうか。

  1. 子どもの話を最後まで聞く
    途中で遮らず、否定せず、耳を傾ける姿勢が信頼を築きます。
  2. 一貫した態度をとる
    場当たり的ではなく、公平で安定した態度が安心感を生みます。
  3. 人格を否定しない
    行動を注意することはあっても「あなたはダメだ」とは言わない。
  4. 小さな約束を守る
    「明日これをやろう」と言ったら必ず実行する。約束を守ることで信頼は積み重なります。

信頼のうえに成り立つ勇気づけ

子どもが教師や親を信頼できると感じたとき、初めて勇気づけが効果を持ちます。

  • 「君ならできるよ」という言葉が本当に信じられる
  • 「一緒に考えよう」という声かけに安心して応えられる
  • 「挑戦してごらん」という励ましに前向きに取り組める

信頼がなければ勇気づけは空回りします。逆に、信頼があれば短い言葉でも大きな力になります。


親や教師自身の姿勢も問われる

信頼を得るためには、子どもにとって「安心できる存在」であることが欠かせません。
そのためには、教師や親自身が誠実に生き、失敗しても認め、努力を続ける姿を見せる必要があります。

子どもは大人の言葉以上に、大人の「姿」を見て学んでいます。


まとめ

アドラー心理学が説く教育の第一歩は「まず信頼されること」。
信頼があってこそ、勇気づけは子どもに届き、力になります。

親や教師が子どもを理解し、誠実に向き合うことで信頼関係が築かれます。
そのうえで勇気づけを行えば、子どもは困難に立ち向かい、未来への自信を持つことができるのです。

教育とは「教えること」ではなく、「信頼を築き、勇気を育てること」。
これこそが、子どもに寄り添う大人に求められる本質的な姿勢なのです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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