政治・経済

国の借金は嘘?貨幣発行と預金の正体

taka

貨幣とは何か、その根源を問う

「貨幣とは何か」。この問いに即答できる人は意外に少ない。多くの人は、政府が国民から集めた税金を財源として予算を執行していると考えている。しかし、その常識は2020年の特別定額給付金で覆されたはずだ。あの時、政府はどこから12兆円もの現金を調達したのか。誰かの預金を借りたわけでも、税金を集めたわけでもない。ただ「国債」を発行し、銀行に対して国民の口座残高を増やすよう指示しただけである。つまり、政府の負債が増えることによって、我々の資産である銀行預金がゼロから生み出されたのだ。

キーボードひとつで生まれるお金

この事実は、財務省が長年守り続けてきた「貨幣のプール論」を否定する。世界にお金の総量は決まっていて、政府が使えば民間が使えなくなるという理論は、現代の通貨システムにおいては迷信に過ぎない。実際には、政府が国債を発行するプロセスこそが、通貨供給そのものなのだ。 銀行員がキーボードを叩き、データ上の数字を増やす。現代の貨幣とは、貴金属のような実体ではなく、貸借関係によって生じる「情報」であるといえる。

ゴールドスミスが発明した「信用創造」

この仕組みの起源は、17世紀のロンドンにまで遡る。当時、金細工師(ゴールドスミス)は商人から金を預かり、その証として「預かり証」を発行していた。やがて商人は重い金を運ぶ代わりに、この紙切れを通貨として使い始める。そこでゴールドスミスは気づいた。「金庫の金が全員一度に引き出されることはない」と。彼は金を持たない者にも、架空の「預かり証」を貸し出し始めたのだ。 これが銀行の始まりであり、「信用創造」の誕生である。元手となる資産がなくても、誰かが借金をすることで、この世に新たな貨幣が生まれる。この原理は今も変わらない。

「国の借金」という言葉の欺瞞

したがって、「国の借金が増えて大変だ」という議論は根本から間違っている。政府の赤字は、すなわち民間の黒字であるからだ。国債発行残高とは、政府が国民に供給した貨幣の記録に過ぎない。 1300兆円という数字は、我々の預金口座にそれだけの通貨が供給されたという歴史的証明なのだ。この「貨幣の真実」を知ることは、我々を不要な財政破綻論の恐怖から解放し、正しい経済政策を求めるための強力な武器となるだろう。

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ABOUT ME
TAKA
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理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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