消費税減税を阻む「レジ改修」の嘘と政治の思惑
減税を阻む「レジシステム」の言い訳
食料品の消費税をゼロにする、あるいは減税するという公約が、早くも骨抜きにされようとしている。政府や与野党の非公開会議において、減税が進まない最大の理由として挙げられているのが「レジシステムの改修」である。複雑な設定変更に1年程度かかる、あるいは1%の減税だけでも半年は必要だというもっともらしい説明が繰り返されている。しかし、この「レジの改修に時間がかかる」という理由は、減税を避けるための単なる逃げ口上にすぎないといえる。
現場からの証言と政治家の矛盾
その証拠に、クラウド型レジシステムを提供する「スマレジ」の社長は、メディアのインタビューに対し「消費税ゼロへの対応は最短1日から2日で可能であり、大規模な改修は不要だ」と明言している。現場のシステム提供者がすぐに対応できると語っているにもかかわらず、政治家たちは「1年かかる」という一部の旧式システムの事情ばかりを強調し、減税を先送りし続けている。できないのではなく、最初からやる気がないのである。
一律減税を避ける「本当の理由」
本当に問題なのはレジのシステムではない。食料品だけに限定するから設定が複雑になるのだ。全体を一律で減税すれば、項目別の設定など不要になる。さらに単一税率になれば、事務負担を激増させているインボイス制度すら不要になるはずだ。それにもかかわらず、政府が一律減税に踏み切らないのは、インボイスを維持したい思惑や、大企業が恩恵を受ける「輸出戻し税」の仕組みを手放したくないという本音が透けて見える。常に目を向けているのは、国民の生活ではなく大企業や財務省の顔色なのだ。
増税は強行、減税は先送りという欺瞞
これまで消費税を引き上げる際には、複数税率という複雑な制度であっても問答無用で強行してきた。それなのに、いざ国民負担を減らす「減税」となると、システムや期間を理由に言い訳を並べ立てる。本当に国民生活を第一に考えるのなら、対応可能なシステムから順次導入を進めるなど、臨機応変な措置はいくらでもとれるはずである。システムを言い訳にする政治の欺瞞に、私たちはもっと敏感にならなければならない。
