国の借金で破綻は嘘?日本経済と成長の真実
失われた三十年と私たちの生活水準
過去三十年間、日本のGDPはほぼ横ばいで推移してきた。これは、日本国民の所得の合計が三十年間変わっていないことを意味する。社会全体での所得が変わらなければ、一人当たりの手取りが減るのは当然の帰結である。給料が上がらない一方で、消費税や社会保険料、物価は上がり続けている。これが「失われた三十年」の残酷な現実であり、私たちの生活水準が低下し続けている根本的な原因であるといえる。
増え続ける「国の借金」の真実
「日本の経済は成長していないのに、国の借金だけは千二百兆円に増え続けている」と不安に思うかもしれない。しかし、経済規模が拡大する過程で、政府の負債が増えるのは資本主義における正常な現象である。むしろ、世界中のどの国も政府の負債を増やしながら経済成長を遂げてきたのだ。日本には「国債を六十年で税金により完済する」という独自の奇妙なルールがあるが、他国では借り換えが常識であり、過剰に恐れる必要はないのである。
日本が絶対に「財政破綻」しない理由
さらに、日本政府が発行する国債の約半分は、政府の子会社ともいえる日本銀行が保有している。これを親会社と子会社の関係として連結決算で捉えれば、実質的な返済負担は相殺されて消滅する。何より重要なのは、日本が「円」という自国通貨を発行できる「主権通貨国」であるという事実だ。いざとなれば通貨を発行して返済できるため、自国通貨建ての国債で財政破綻することは原理的にあり得ない。これは過去に財務省自身も公式に認めている事実である。
私たちが真の豊かさを取り戻すために
最近では「これ以上の経済成長は不要だ」という脱成長論も耳にする。しかし、環境保護や福祉、教育に投資するためには、まず国全体の経済基盤が豊かでなければならない。人々の生活が苦しいままでは、未来への投資など不可能である。「国の借金」という言葉に怯え、自ら経済を縮小させる必要はないのだ。正しいお金の仕組みを理解し、健全な経済成長を目指すことこそが、私たちが真の豊かさを取り戻すための唯一の道であるといえるだろう。
