積極財政が導く日本再興への処方箋
批判から具体的な処方箋へ
失われた30年の原因を突き止め、財政破綻論の嘘を暴いてきた。しかし、批判だけでは現実は変わらない。今、私たちに必要なのは、停滞した日本経済を再び成長軌道へと乗せるための具体的な処方箋だ。すでに世界が実行している現実の政策を、日本もためらうことなく導入すべきである。
その財源を税収に頼る必要はない。自国通貨を発行できる日本にとって、最大の制約は財源ではなく国内の供給力だ。現在も需給ギャップが残る日本において、国債発行による大胆な未来への投資は、デフレ脱却を後押しする最も合理的な選択肢となる。
国土を強靱化し人的資源を育てる
最優先すべきは、老朽化した公的インフラの計画的な更新だ。建設後50年を超える橋梁や上下水道が急増する中、これを放置すれば悲劇的な事故が頻発しかねない。今後10年で年間20兆から30兆円規模の公共投資を継続し、国民の命と財産を守りながら地方経済を活性化させる必要がある。
同時に、次世代への投資として人的資本の拡充が不可欠である。日本の教育への公的支出は国際的に見ても最低水準だ。大学教育の負担軽減や研究者への生活支援を大胆に行い、10年、20年先を見据えて国家の競争力を根本から底上げしなければならない。
命綱であるエネルギーと食料を守る
経済の脆弱性を克服するためには、エネルギーと食料の安全保障が欠かせない。エネルギー自給率がわずか1割強、食料自給率が4割に満たない現状は極めて危機的だ。洋上風力や次世代原子力といった国内電源の開発、および農家への所得補償を強化し、海外発の供給ショックに揺るがない強固な基盤を構築すべきである。
さらに、低下しつつある科学技術立国としての地位を取り戻すため、研究開発予算を大幅に増額する。戦略的分野への重点投資を行うとともに、東京一極集中を是正して地方の地域経済循環を支援する。これら六つの柱からなる再興プランこそが、日本の活力を蘇らせる。
目覚めた市民が未来を変える
インフラ、教育、安全保障、地方再生。これらに投資される資金は、決して浪費ではなく「未来への富の蓄積」である。「財源がない」という財務省のドグマを退け、論理の力で政策を転換させよう。正しいマクロ経済の視点を持った目覚めた市民の声こそが、政治を動かし、日本を再興させる原動力となるのだ。
