政治・経済

国民から吸い上げられる血税の罠

taka

経済停滞の中で吸い上げられる血税

我が国の経済は、長く続いたコストカット型から成長型へと移行する過渡期にあるとされている。しかし、令和8年度予算案の実態は、積極財政とは呼べない緊縮的な内容となっている。

国民民主党の浜野議員が鋭く指摘したように、税収が前年度から5.9兆円も増加する一方で、歳出の増加は4.1兆円にとどまる。つまり、差し引き1.8兆円もの資金が、未だ苦境にある国民から静かに吸い上げられることを意味している。経済停滞の中でのこの予算配分は、明らかに誤りである。党派を超えて、参政党の神谷議員が思わず拍手を送ったのも頷ける事態なのだ。

政府の苦しい弁明と資金循環の罠

政府は、国債の利払い費が2.5兆円増えているため、差し引きすれば国民の側にお金は回っていると弁明した。だが、銀行への利払いは日銀当座預金に留まり、社会に流通するお金である「マネーストック」を直ちに増やすわけではない。

百歩譲って政府の論理を認めたとしても、実質的なプラスは微々たるものである。さらに、近年の決算で数兆円規模の税収上振れが常態化していることを踏まえれば、税収を過小評価して国民への還元を渋る姿勢は、到底「積極財政」とは呼べないのである。

保守主義に反する強引な国会運営

予算審議のプロセスにも大きな疑問が残る。衆議院での委員会は、野党の合意を経ないまま委員長の職権で強引に日程が組まれた。

高市総理は「保守主義」を標榜している。保守主義とは本来、先人が積み上げたルールを尊重し、慎重かつ漸進的に物事を進める思想である。しかし、今回の強引な国会運営は、その理念から大きく逸脱していると言わざるを得ない。参議院での審議時間も十分とは言えず、先人の積み重ねに照らしても不足感は否めないのである。

真に求めるべきは「国民生活の健全化」

2000年代初頭から政府が掲げ続けてきた「財政健全化」の目標こそが、30年余りに及ぶ経済停滞を生み出した大きな原因ではないだろうか。

国家の予算は、単に帳簿の数字を合わせるためのものではない。我々が今、政府に強く求めるべきなのは、政府財政の健全化ではなく、日本経済と「国民生活の健全化」に他ならない。過度な緊縮姿勢を改め、真の意味で国民の暮らしを豊かにする、責任ある財政出動が急務である。

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TAKA
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理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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